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2017年1月22日 (日)

 この話には 2つの結末がある 

一つは 姉を捜し 彼女は 男に騙され 人間玩具になる
と……… 
だが 私には そんな 結末はかけない
よくわからないが 後悔をする気が
だから かいてみよう もう続きを書く気にならない物を
つまらないなら あなたが書き替えてほしい
これは 在り来たりな 話の結末で 終わっているから

 「は……は はあ はあ」
クリトリスの頭を 
中指とひとさし指でつまみ 激しく震動させ
あえぐ 荒い息は空気に甘酸っぱい 生命を与える
それを 静観する 眼鏡と ブロンズのロング
メイド服を着た 一人 佐奈
 東京の地図には無い 荒神区 
幻想都市と呼ばれる その都市
紳士により
男を狂わせる教育を受けた 
彼女はこの目の前にいる 
令嬢も例外では無い
狂わせ
快楽に落とす 

目下、このもだえる 良家の血を持つ 娘を
裸にし プライドを脱がせ 一人 ベットの上 
海のにおいを連想させる趣味
つまり 一人で行う事 を見守る いや 自身の神経の中枢に
この一見愚か……様で 美しい光景 耽美たる絶景を 魅入り 
味わっているのだろうか?
「ああ ああ あ……!」
内に秘めた宇宙に堕落ちたのか
 快楽の歌声と友に
至高の掴めぬ程の両手で抱え切れぬ程の絶頂へ上がる
白い感情を掴み取るのか 体を丸める 体温 吐息 
がこの空間を支配するといっても過言では無い
「さやかお嬢様 まだ2回目ですよ」
暗闇 彼女のなにも見えぬ 視界 感覚
荒く息をたて 自らの精神を深層の領域まで
閉ざした 彼女の横顔に
安らぎ……
からだろうか安らかな笑顔を向け 佐奈を探る
ブロンズの髪は乱れ それに劣らず 発する声も荒い
「いいにおい 佐奈さん いいにおいがする」
クチュと魔界都市で受けた教育
物心が突いた時に
その数 数百の男性に突かれ 貫かれ 
両の手を縛られ ムチでなぶられ 堅く
成熟したOOOOから垂れる愛液 ゆっくりと這いずる指
「うれしい 私を見てこんなに」
手招きをする 
「……どう……いう事でしょうか」
「やさしく して」 
引き寄せられる様に佐奈に吸い寄せられる 
さやか
口 合わさった時 
赤いリボンが揺れる 激しく揺れる
それを掴む 佐奈の手が首筋にゆっくりと落ちていく
令嬢の奉仕が始まった 乳房を口に含み
吸い 舌で弄ぶ
「…………」
「気持ちが いい?……ああ」
佐奈の奉仕がさやかの体を突き抜ける
一体となり 
腕のなかの命を感じ 渦の様に混ざりあっていく感覚を
ベットの上で 感じていた

場所は変わる 突如 新宿上空
突如 現れた 荒神区 の中央にある 
古城マルス の中では 上等な薬で 千年の夢を見る
目を覚まし 闇を破棄だし
千里眼を使い新宿を見ていた

「ピアノを引いて欲しいんだけど」
そう 佐奈にねだる さやか 
今 愛欲の住家となった
この部屋は 普段は佐奈の部屋 
彼女の趣味である ピアノが一台置いてある 
「どのような 曲が よろしいかと?」
「あの心が休まる ポロロン ポロロロロ」 
と口を小さく開き 旋律を奏でる 
ベランダで囀る 小鳥の様
「ノクターン」
キャミソールを着こなしながら思い出す曲名
「…… そ それ 」
愛液でベトベトになった 
手を拭うと 溶け合えた喜びに相応しい 曲
ノクターンを奏でる 
横から見る顔は一瞬の緩みなどない
張り詰めた緊張 
「いい曲 あなたが この屋敷に来て もう 6年
初めて私たちが一つになった時も この曲を引いて」
トロンとした目 
思い出すのは 彼女が22歳の時
闇市場のオークション 彼女
佐奈の姿をみつけ
人身売買が法に触れるとはいえ 
魅力に取り付かれ 落札をした
それから…… 
彼女の黄金色の肉欲の日々が始まったのは
「………」
鍵盤がはじく けして激しい曲ではないのに
強く叩く 低く響く 心に重く のしかかる
「あの……」
佐奈の肩に置かれる さやかの手 
曲が止まる 
「なにか?」
「なぜ 年を取らないの……」
「……」
無言で ピアノの楽譜に目を通し 
糸を紡ぐように 曲を続ける
「魔界都市で生まれた所以 それとも 」
ピアノの音 が彼女を狂わせたのか それとも……
「私は 玩具に過ぎない 
ご想像のほどに……」
楽譜を捲る 
「…… もう いいわ けど ねえさま は今なにをしているのかしら」
さやかは 窓 カーテンが動き 春の麗らかな光景を見せる
出窓の外を眺め  
「……あの下らない 映画監督だとかと 駆け落ちした……」
「………ええ 」
「……あのお方も今では 私と同じ立派な玩具になっているでしょうね
人間玩具は永遠の時と 共に 止まった砂時計 
止まった時計は あらゆる時計にも劣るが
止まるがゆえ 真の時刻を示す」
「何故 あなたは 姉の事がわかるの」
「それは …… 
いい天気です こんな 屋敷にいるのでは気が滅入る
 町にいきませんか」
「……ごまかさないで 」
「えーっと 3歳の誕生日に」
「地下室で頭からおっこって成長が止まったって
そりゃ 世界の文学『ブリキの太鼓』や」
「目が覚めると 」
「……芋虫になっていた?」
「ええ…」
「それは カフカ」

上がる 
この階段を上れば あの街が見える
佐奈は 何か嫌な 視線を感じたが 
無視して 足を急がせた 
「お嬢様 本日のご予定は……」
「なに」
佐奈の目が曇る 口がひねたネジの様に曲がる
「私は もう わからない はずだ そんな 馬鹿な」

懺悔などもう聴きたくない 
闇うるせえ どっかいけ 
俺は救いだす この町を 月夜に食われたこの街を

磨り減った 体で求める
干からびた知性 救いを求める理性 隠れた野生
歌に耳貸せ 明日に出会え
『私の送る 毒の華に 優しい接吻をする者よ』
長い孤独に打ち勝ち 戦い 闇に住家をみつけし者よ
救いの無い ドラマの結末に打つ付けられた 俳優
えもしれぬ このリズムに 若き者を求めてやまぬ
あまたの街を徘徊する 奇妙な 同居人
屋根裏に上がり込む 幻想と 覚めぬ夢の内に 
18世紀に開かれたフリーメーソンが
長い間ユダヤ人を受け入れなかった そんな 真実がここにあるさ
一瞬に安らぎを 探す為 ドアあけ 街をさまよう

リリックを燃やせ そして 踊れ
終わらない 夜 眠れない夜  

何もない 殺伐とした 光景から見つけだす 北極星
巧みに 望みもしない 者にも 道を示せ
そこには 闇に 埋もれ たが為に優しさ を捨てきれない 
そこは 幾つもの 魂が 叫びが 心の窓べに 開け放った
すさんだ やみくもに 探し続け 鬼を殴りつけ 
けっとばして ネロ皇帝を表す666 でくくり付け
しゃぶりつけ かみ付け けっとばして 進め 道 を

命あるなら限り無く進む 人の声など聞かずに歩む
グフの出そうな焼ける砂漠 暴く為 暴音さがして待ち彷徨う
はるかなる地平線が 見える丘の向こう 叫ぶことにより心踊る
盛る 猫が満月の夜のギャアと呻く  

「佐奈 私だ 思い出せないか 私だよ
大沢だ 」
「はなして ……ください 」
佐奈の腕を男が乱暴に掴む
「どなたですか?この者は私の家族 手を放しなさい 」
とさやかが男に怒鳴る
「私か?私は この者を一人前の玩具として育てた 
つまらぬ男だ だが」
「そして刻印を押した 人は一度でも奪われたものは返されても
うれしくはない
 もう恨みなど あなたには持っていない
あなたを待っていた時もあった
けど いいの もう」
「未練がある お前がでていって いく事に未練があったのだ 
そして お前を手放す事に後悔した だから 私はこのしのぎを捨て
お前を探した
あの一時を」
「味わえるの 今の私は 玩具になってしまったのに」
沈黙 その間15秒
「取り乱した すまぬ
過去にはこだわらない 玩具になる前も そういう女だったな」
向きを変え 人込みに紛れようとする 男を止める
さやか 
「まって ください 」
「なんだ 君は 」
「玩具とは いったい何なのですか」
「玩具は壊れた時計さ
この街のような 所に住む君には
なんの関係もない
知った所で 」
振り向いた時 のあついくちずけが男を襲った
風のいたずらか 
交差する 光を 真っ直ぐに二人をてらしたのは…… 

「驚いたな 佐奈のあの 感覚が 私の体をほとばしるとは」
熱い接吻を受けた 男は 佐奈の方を向いた
「素晴らしい この様に調教させるとは 」
「元は あなたが ……」
「ああ……だが 信じられない いや信じたくない 
自分で行った 事が自分にかえってくると罪深い 後悔を感じる」
「で玩具って何?」
「玩具とは 欠けた人間 すべての思いを壊し なぶられた
人間さ 俺は こんなものに従事し 下らない事がわかって
なお やっていた事を後悔している」
「……よくわかりません ところで……と」
「姉? の事…… わかった ついてこい」
「お嬢様 この男は信用せぬ方が……」
「佐奈…… 大丈夫だ
約束をする」
「いえ 引き取らせていただきます」
「…… て………る」
佐奈の手を引くと耳元で何かをささやく
「………」
佐奈の目から知性の輝きが消える
 「さあこっちだ」
「佐奈に何を……」
「……」
その時 空を破り一陣の風と共に
花びらが舞う 現れる 一人の
ハンチングキャップとマシンガンを手にし
た男
「菊花の弟子の癖に 与芝の家名を汚す
 我が人間玩具の本舗 桜井屋が引導を渡す 
総会屋 綿条 の命をうけ…… 」
「ふ……桜井屋の手先ごときに
俺が倒せると 言いたいか 」
「……くらえ 」
マシンガンがバッパなされる
「佐奈 力を貸してくれ」
「………」
佐奈の背中から 巨大なバーニァ が
姿を表す
大沢の姿も佐奈の変化に併せ
姿を変える
巨大な手が 桜井屋の周りを覆う
「……!
まだ力を失っていないだと
俗世間に身をやつし
埋もれた 貴様が」
桜井屋が手の包囲を突破すると
佐奈の音速突撃が襲い繰る
闇に埋もれる 意識のなか 
光を食らうと姿を 失せた
空中で佐奈が桜井屋の姿が消えるのを
確認するとバーニァの火を落とし
離空 地を低空を一周すると
大沢の前で 身を下ろした
「やれ やれ 」
「………あんた なにもの?」
さやかが今起こった 夢か現実(うつつ)か
それとも幻か そんな
奇妙な光景 見事な絶景を見ながら
我 取り戻し 大沢に問う一言
「今に分かる 今言える事はそれだけ」
「……」

ここは荒神区 の中心部
八幡町のある屋敷の内部
「なるほど 
大沢
奴は 力を失わずに いるという訳だな」
一人 巨大な玉座に鎮座した
一人の男が 桜井屋の報告を
聞きながら 訝しげに
答えを 返す
「……奴を 押さえるのは
今しかありません
私に奴の息の根を……」
傍らに控える 異形の者が
玉座の男に そう 進言する
「焦るな 奴等が 我らに対して
害を為す者とは 決まった訳ではない」
「しかし……」
「丁重に ……迎えてやれ
まだ 先は長い」「これ で行くんですか?」
「そうだが 何か変かね?」
茫と目の前にある 
NewJRのどこにでもある様な 電車
を前にさやかが驚きの声を上げた
「でも……荒神なんて駅名は」
大沢は体を半身
ドアから出し さやかにこう告げた
「信じないならそれでいい 
君は この駅に残ってくれ 」
「いえ……姉の為なら……」
さやか達以下2名を乗せた電車が
車掌の発車の声と共に発車する
ゴトン ゴトンと電車が揺れる
外を流れる 光景は見慣れた 
ビルに道路 渋滞を起こしている
色とりどりの車の群れ
「もうすぐだな……
ミカンでも食べるかい」
大沢は キヨスクで購入した
冷凍ミカンの周りを囲むオレンジのネットを
つっと力を入れて引き破ると
一房皮を剥き口にほうり込んだ
「あの どうかんがえても この
線路 私が望む場所には 行かないと」
大沢から手渡されたミカンを見ながら
そう 素直な感想を述べるさやか
「おもうかね……?」
「ええ」
「まあ そんな 焦る事もない
荒神区についたら 起こしてくれ
私はそれまで 一眠りといこうか」
それから 30秒後 
さやかは奇跡を見た「荒神 荒神 」
駅のスピーカから
線路を抜け出し 
空を駆け 黒い雲を抜ける車両の
目の前に現れた
一つの小さな駅 
さやかは 大沢のいわれた通りに
体を揺さぶり 大沢を起こす
「……ん 
もうついたのか 」
「あなたのいった通り
 本当に……」
「まあ こんな事は 序の口さ
この町に入ったら 
もっと驚く」
シュシュウウ
とドアが開き  
駅のホームに敷かれた
 灰色のコンクリートに落ちる
靴の影を踏みながら  
まず 大沢が
そして さやかと 佐奈が
魔界都市に足を入れた
ゆっくりと動きだす列車
「ここが 荒神…… 」
意外である と言う面持ちのさやかに
大沢が目だけを横に言葉を投げる
「想像していたのとちがうかい」
「下町みたいな所なのね
あなたみたいな 人がいるより
子供や 老人がいる方がにつかわしい」
「まあ 見た目は穏やかな所だからな」
なるほど 
さやかの感想も この大沢の言葉も
納得をする程に 落ち着いた 
町並みを見せている
駅前に並ぶ 店は混沌など微塵も見せない
ラーメン屋にやせんべい屋
遠くには みた事もない花が咲いている
公園か顔を覗かせ
どこにでもある様な 滑り台にブランコ
やや奇妙なのは 風もないのに楽しそうに
揺れている事だけ
その時 一陣の 銃弾が 
さやかの目の前で爆発した
「……!」
銃弾の放たれた発端
ホームの階段の方を見ると一人の
女が風に揺られ
立っている 距離は250メートル
女の格好は 
春風を受け喜びながら動かす
カーテンの裾を連想させる
ピーコートの裾を風で弄ばれるのを
手で制し
一言 
「0・005秒」
手にした
コルト45 回転弾倉の西部劇などで見る
あれだ 
 掴んだピーコートの裾を捲り
腰のベルトのホルスターにしまう 
隣りはライフル用の大型銃弾の発車の可能な
地上最強の大型拳銃デザートイーグルM50の姿も見える
太股のガーターには
遥か 昔 開拓の地 アメリカで女性でも
扱える様に 小型軽量かされた 護身銃デリンジャや
同じく20世紀の中頃
アメリカで生を受けた 
近代護身銃、十連グレンデル・オートマチックの姿もみえる
この銃は武骨だか頑丈で ポリマーをふんだんに使った
近代の技術の賜物と呼ばれる
九ミリ・パラベラムの弾丸はデリンジャの物を遥かに上回る殺傷力を秘めている
詰まる所 デリンジャはファッションで身に付けていると見ていいだろう
と……するとかなりのガンマニアなのではないだろうか?
そんな……
女が仕事を終えると 大沢の方を向く
「危ないところだったね お嬢さん
今 粉々にふき飛んだのは 
夜行蜂 刺されれば人に非ず すなわち
徘徊する夜の住民のお仲間さ」
血の色と言ったら彼女は憤怒する
だろうが そう 形容するに合い等しい
赤いシュートに縦長に切れた目
西洋猫を思わせる 
顔立ちの女が片目をつぶり 
さやかに そう 伝えると
コッコッと
銃弾の餌食となった蜂の死体に
近寄り靴の先でひねりつぶす
「こいつは 生命力があってね
一度殺しても 体に住み着く ワームが
近くにいる 人間の体内に忍び込んで
脳髄を通り 脳に侵入して
貪る……何も彼も
脳を空っぽにして 新たな 夜行蜂の
巣にしちまうのさ 
一度 見せてやりたいね……
 体中の穴という
穴から 蜂が飛び立つ様を!
 干からびた
目の穴の中で動きまわる 錆びた鉄の様に黄色い蜂の群れを」  
とさやかに伝える この女は
何と 蜂を銃弾で打ち消したと
言うのか この距離で!        
まさしく これこそ神業
魔術を披露し今にも会釈をして
喝采を浴び
場から姿を消す マジシャンの存在など
彼女の長けた 銃の技の前では赤子同然
といっても過言では無い
つまり魔術とは言い難く
神業
としかいいようの無い技を
見せた彼女に一言を告げる 大沢
「……ミドラか 」
「大沢……久し振り ねえ」 
懐かしい感情を目であらわし
 大沢に向ける
 拳銃の魔術士
「戦う気ですか……」
さやかが 怯えながら 
ミドラに聞き返す
「そんなの無いわよ 
迎えに来ただけ」
と手を両に開き さやかを安心させる
「ふ 毒の華の配達人
を寄越すとは奴等も洒落た事をしてくれる」
と大沢
「毒の華 を栽培たのは
あんたじゃない」
と大沢に
あきれる様に 頭を横に倒しながら
ひとさし指の先を大沢に向け 返答すミドラ
「まあ いいわ 車の用意は出来てる
さあ こっちに来なさい」
と歩きだす 
「大丈夫ですか この人 信用して……」
と懐疑の目を大沢に向ける 
さやか
「………まあ 行ってみるもんさ
面白い事が分かるかもしれん」
「はあ……」
と歩きだす大沢についていく
さやか 
階段を抜け 改札口を通り
迎える 一台の車
「子供が生まれたのか 」
車の窓から顔を出す 一人の坊やに
驚く大沢
「まあね 」
「子供は親の鑑か
よく言ったもんだ」 
燃える様な親譲りの赤い髪を持つ
坊やの手には 銃弾と弾倉が握られ
入れたり出したりしながら
おもちゃを扱う様に
ほほ笑みを絶やさずいる
何も知らず また 殺す道具など
微塵も思わずに
ほほ笑む 子供を見ながら
大沢はふと ミドラに聞いた
「親はお前一人か」
黙って 運転席に乗り込むミドラ
大沢の手解きで
助手席に座る佐奈
ゆっくりと動きだす 車はフォード
「人間玩具に恨みを持つ
あんたがこの街に戻って
くるなんて 不思議だね」
重い空気を割いて ミドラが大沢に問う
「まあ 思い付きでね 
衝動といってもいい 」
「あんたらしいね
のんびりした区外での生活に飽きて
きたのかなって思ったけど」
「生きる事すらも過酷な この街に?
冗談」
「過酷だなんて……」
とさやかが 大沢の台詞にフォローを
入れる 
あははと笑って ミドラが 答えを返す
「心配はいらないよ
過酷 褒め言葉だと思ってもらっておくさ
でもなんだね あんた本当にこの街の事を
しらないのかい 」
「ええ……」
「じゃあ 教えてあげるよ」
「いや 俺が教えよう
 荒神区というのは……」
荒神区
この街が出来たのは
200X年 のとある冬の午後
何故
こんな 街が出来たのかは
誰もしらない 一説に依れば
ヨーロッパは魔術師の本舗 
ブルネイからやってきた
 悪魔使いの
サーロイヤル三世が魔法陣により
自分の新しい住家として作り出した
ものの失敗
彼の幻想を二三日ほおって置いた結果ともいわれる
街が出来た 数日間
寂しくうらびれた街が活気を取り戻したのは
日本に点在する
天才の以上の力 を持つ
異彩の芸術家が集まった結果と言われる
ある者は 脳のすべてを破壊する
代わりに 究極至上の快楽を得る 
詩を作り出した詩人
ある者は 夜 絵からはい出し 
男性の精を吸い尽くす 絶世の美人画
を描いた画家
この都市が出来た為に彼等が生まれたのか
それとも
彼等が作り出したのかは分からぬが
異彩の能力を持つ 
天才がこの都市に吸い寄せられたのは
確かの様だ 芸術家の
孤独ってのが似合うのだろうか……
 やがて 彼等のなかから一人の
狂った画家が 空気に絵を描き 
自分の思う街にするといいだし 絵筆を何もキャンパスも無い 宙をかき回した
「彼の行動に……誰も彼を笑う者はいなかったよ
そして この街が更に肥大し
犯罪組織も目を付けた 
今の桜井屋、与芝屋がこれだ
金になる事なら
何でもやる連中さ
なにしろ この街の産物は味がいい
人間玩具、狂気の科学者が作り出した
ドラッグ 区外との交易を開始して 
 20年の月日が流れた 
国から49区目の東京の都市として
認められ 中央から送られた 
保安組織が この町の秩序を改めた」
「まあ 警察と言うよりも 軍隊だけどね
なにしろ 第一派遣部隊300名は
訳の分からない怪物3体に 包囲され
残ったのは 歯だけ ていうからね 
くわばら くわばら」
「ヘビモス(訳不明 巨大な蛾か?)
にやられたんだろうな 
まあ奴等もこの区内の武器や道具で
武装を行い 怪物に対抗する能力を持った
怪物だけじゃない この町の鉄の掟
最大の犯罪組織 『南国を夢見る熊』
をも脅かす存在へと……
 だがそれでよかった 
ちょうど釣り合いが取れたもんさ」
「なるほど……」
フォードが孫切り坂を上り
交差点を曲がる
「着いたよ 」
大沢と2名が車を降りる
「じゃあね」
車のエンジンが唸りをあげ大沢を残し
遥か遠くへ消えていく 
「ここだ……何時きても虫酸が走る」
目の前に現れた 巨大な人間の口を
開け 胃袋が空かして見える様な
そんなエキセントリックな 建物が目に入る

「どうだい 一服」
男は相方に煙草を薦めた
とまあここまでは 何処にでもある
会話だが
「薬入りと
ノーマルどっちがいい?」
と聞くのは魔界都市ならでは
と行った所
背丈190メートル程の体躯を持った
男が ドラッグの方を指差し
無言でケースから引き抜くと銜え
ジッポをカチャリとやり火を点けた

「はあ ボスに丁重にだか
何だかしらないけどよ
随分またされているぜ」
紫煙が悠々と男の口許から立ち上がる
与芝の人間玩具工場の前
二人の男
一人は背は十人並みだが
 スラッとした 緑のスーツに身を包み
何処と無く 不思議なオーラを感じる
もう一人は 高プロテインの摂取が
その体を作ったのだろうか?
巨大な体躯 
盛り上がった肩 ぶっとい腕
抱き締められた者は 何も言えずに
骨の折れた残骸とかすと想像を沸き立てるに
相応しい
突然 彼等の吸う煙草の煙が乱れた
フォードが彼等の前に姿を表す……     効率をいかに上げたか 
             さあ 知らないね
              自動車王フォード
「おまちしておりました
大沢さんですね こちらへどうぞ」
緑のスーツを着た男がヤニ混じりの唾を
吐き捨てると大沢へ手招きする

目付き 空ろ 宙を見て 
長い時間地球の自転を確かめる
そんな 行動を取っていた方がよく似合う
そんな 白衣の男が 怪しき光を目から発し
彼等の前を走りさる
驚くさやか
「ドクター・E!客を脅かさないでくれ! 
驚かしてすみませんお嬢さん
  ここはまあ 
精神病院見たいな所何ですから
…」
ドラックの為だろうか
赤信号なのに平気で渡りはしないか
などといらぬ心配しそうな乱丁な足の動きを
気になりながら
さやかが彼についていく
やがて 長い廊下を抜け 奇妙な器具
おぞましい 道具などが並ぶ 
部屋に着く 
「では 私はこれで……」
闇に消えていく 二人の男の姿
残ったのは 黒い柱
さやかが扉を開けると 奇妙なにおいが
その体の周りを襲った
獣の様な……          真の武道家になりたければ
          一つ 武道を貫き通すことだ
            わき道などせずに……
                 リィ・リンチョイ

さやかは嗚咽を吐きそうになった
まわりの光景が余りにも
狂い また 何処か ゆがんでいたからだ
裸の女 裸体の像では無く肉体
そして それを 操り 弄ぶ
幾人かの男達 
すべてが ケースの中で行われている
まるで インドの性典カーマ・スートラを
見る様な様々な男女のまぐわいが繰り広げられている
その光景は 壮絶としか言い様が無い
たじろぐ さやかの前に……
奥から現れる 一人の男
「ようこそ 我が与芝玩具工場へ……」
浮遊する玉座が回転し
一人の男が姿を表す
男は老人という方がその年を言い当てている
 皺だらけの顔
皺だらけの手 顔は醜悪というには
言い過ぎるが 不気味な何かに取り付かれた
様な印象を受ける 玉座に座り運動を
しない為だろうか 体は太めだ
「姉さんを返してよ」
さやかが目の前で玉座に鎮座し
さやかを見ている老人に叫ぶ
「姉……?
こいつのことかね……」
鎖につながれた全裸の女が一人
吊され 老人の目の前に下ろされる
「本当に………」
老人はたじろぐさやかを何処吹く風と
指をくわえ 唾を付け
アヌスに指を入れ 弄ぶ
「やめて……やめて」
さやかが不敵な笑みを浮かべ痴情を楽しむ
老人に近寄り 許しをこう
そのとき……突然 巨大な檻が三つ 
降りてくる
 閉じ込められる三人
巨漢の老人が 玉座から腰を上げ 
ゆっくりと 大沢の入った檻に近寄る
「さて 大沢君 君の事はよくしっている
だが……ここまでだ
おしいが 君には死んでもらおう」
老人の体が 厳密に言うと指先が
二つに割れ 中から 機関銃の砲塔が
姿を見せる
このまま 彼は死んでしまうのだろうか
……いや?
「イリュージョンだと……!」
大沢の姿が書き消されると 
大沢のいた場所を割いて現れる
レベルA 核融合 小型ミサイル……
4発が意思を持ったかの様に 老人の周りを
囲う 
「く……袋の中の鼠か……
だが……!」
老人の姿が変わる 
巨大な 咆哮を上げ……
毛深き まるで 幾つかの
邪なる 虫や獣が住み 
息づいている世界樹ような巨体
彼が踏み込みをいれ 
プルトニュウムの爆弾を飲み込むと
巨大なゲップ 
息が黒い煙なのは 体の中で
核の爆発を行い 核廃棄物として
残り滓を吐きだしたからだろう
ゆっくりと動きだすと 玉座に座り
眠りだした
次なる 戦いに備える為………
        犯人逮捕のコツ?
        そうだな 手紙を後で利用されないためにも
        適当に書いておくべきさ
                 シャーロック・ホームズ

「ここは……」
目を覚ます 一人の女
ベットの上 並ぶ壁に掛けられた
ライフルが目に入る
 「起きたか 佐奈 いや 夢から覚めたかい
黒木 楓……ここは魔界都市屈指の拳銃使いミドラの家だ……」
玩具の呪縛から解放される
薬品を片手に 大沢が佐奈の頭をなでる
「大沢……」
メイド服 眼鏡 佐奈に違いないだろうが
黒木とは いったい 誰の事であろうか……?
「悪いな 君の主人と引き換えに……」
呆とした頭の回路が生き返る
言葉の意味を理解し始め 
怒りの感情をあらわにする
黒木
「お前……それでも男か!
さやかを残し 
私だけ助ければ良いと……」
「……君が怒るのもしかたがない……」
「あたりまえだ……!なぜ……なぜ……」
「お前を愛してしまった
から……探し続けたといっただろ……」
大沢の唇が 黒木に重なる
「く……」
悲しい……
女の性と言う物か 黒木は大沢の
咄嗟の行動に手を出せない
更に胸のボタンを外し 生の乳房を
愛撫する大沢の手
『どう すれば どうすれば……』
そう頭と体をもがく内
突然 一条の光とも言うべきか
 枕の下 黒木の手が触れた物を掴む
そして…… 開いた胸から出る 乳房に口を付け貪る
大沢のこめかみに黒い鉛の塊が突き付けられた
「………ミドラさん 感謝します」
そう黒木が心の中で叫ぶと
黒木の手にした ヨーロッパ産の小型護身銃
グリッグFー14が
驚く大沢の目の前で火を吹いた
鮮血を額から吹き出し
黒木の胸に倒れる 大沢
ドクドクと流れる かって愛した男の
血を浴びながら
手にしたグリッグを落とし
涙を流す 一人の女
「………やっぱりね」
扉が開く……
赤い髪を持った 拳銃使い
ミドラが黒木に哀れみの目を向け
壁に寄り添いたたずんでいる
「なぜ……あなたは……こんな……」
「あなた と同じ この男のやり方にね
腹が立ったのよ いくら 愛する人の為だろうと
あんな 地獄に落とす なんて 人間
のやる事じゃない
人間玩具を嫌っているとかいってるなら
尚更
また 哀れな被害者を増やすなんて……」
ミドラの言葉を聞きながら
「車を貸してください
まだ 私は愛する人が 今 思い出した
佐奈様……さやか様 私の愛した麗人たちを
あの玩具の呪縛から 解放しなくては……」
とミドラに伝える 黒木
「あんた 一人でいく気?」
屍を乗り越え歩き出す 黒木に言葉を投げる
ミドラ
「ええ……」
と言葉 頼りなげにミドラに応答す 黒木
「……無理ね 
……でも 一人 の男を紹介する
あの男なら 分からないかもしれない」
と一つの名刺を渡す ミドラ
「……和田……真……」
名刺に目を通し つぶやく 黒木
「車を出してやるよ……
ここまで案内してあげる」
とミドラが名刺に掲載されている
地名を指差すと
 黒木の手を引き 車の助手席
に座らせた
 ゆっくりと動きだす フォード
酒場『バロン』をめざし エンジンが
唸りを上げた
          光る目 借りて見たよ
                怖かった!
           ブリキの太鼓たたき オスカル

 けむくじゃらの顔の中央に
一つ 目玉がゆっくりと苦しそうに
閉じる
老人が玉座に座り ふうと息を吐くと
黒い煙が集約して 目の前に現れ
空気に同化して消えていく
巨大な……禍々しい獣と化した老人の体でも
流石に
核ミサイル4個は胸焼けを起こすらしい
苦虫をかみつぶした様な顔で
忌ま忌ましそうに側近に言葉を出す
「クソ……ウ 奴等 必ず 殺す」
老人の狼と言うか 
磨き上げられた牙が
殺意をむき出しにして 唸る 
獣と化した
老人には計算など必要の無い
短絡的な思考が彼の精神を犯している

その時 一つの閃光の様な
白い物体が
怪物の側の男のを襲いかかる
あっ……と声を上げる暇もなく
首が落ち 転がり首の無い胴体が
倒れる
「ナニ……何が起こったのだ」
武の神インドラの形相をあげ
怪物が立上がり 周囲を見回す
「こっちだよ
与芝 重蔵……」
一陣の風と共に現れる
スラッとした 真紅のガウンに身を包んだ
男 目付き 顔つきは
まるでイタリアのガラス細工の様に
繊細で美しい
口に二本ゆびを突っ込むと
ピィイとならし 肩に 白い鳩が止まる
「貴様……
和田 とか言ったな……」
狂ったような 声をあげ襲いかかる
怪物
狙う爪の先はガラス細工の心の臓
だが……
風の様に 体を翻し
重蔵が貫いたのは 
宙……何もない空間の風を乱しただけ
「後ろか……」
重蔵の背中の豪毛が変容する……
巨大な針が重蔵の後ろを取った 
和田の体を襲いかかる
チタンをも 貫く と言っても過言では無い
鋭利な……それでいて 逃す事をしない
何千もの針が 和田の体を襲う
……だが 和田の真紅のガウンが鳩になり
まさに無限の赤き鳶の群れが
針を一本また一本と啄み 
曲げていく
驚く 重蔵を横目に 
「さて……」
と一つ、二つとカウントを取る様に
後退する 和田 
「素晴らしい…… 
どうだ……この重蔵と組む気ははないか」
「いずれ……」
「便利な 答え……だな」
和田の 背中が赤き鳶を払い落とし
割れる……
巨大な怪が顔を出す
一匹の独眼龍
舌なめずりをしながらが和田に
睨みを利かす
「コレガ ワシノ奥の手……
行け ファーニバル」
巨大な咆哮と共に 
蛇龍が和田を襲いかかる
抜け殻が地に落ちる
かみ付く……和田の二の腕
このまま終わってしまうのか
いや……
「木偶だと……!」
カランと倒れる 木の人形
肩に留まる 
白い鳩が宙を旋回し
巨大な虫袋を吐きだす
夜行蜂のワーム
独眼龍の頭の天辺にポツリ 
ポツリと穴を開け
 脳髄を貪りつかす
「………見事……だ」
重蔵が和田の……いや 和田の放った
白い鳩の方をむく

その後ろ 青いペリカンに導かれ
現れたミドラのコルトパイソン574・マグナムの銃口が怪物を打ち抜く
巨大な体躯が地を揺るがし
倒れる……
「……ふん毛深い男は嫌いだよ」






          これはフィクションなのだ 
              だから奇妙な手紙を送ってくるな
                 彼岸の人たる読者 諸君!
                  この世には異界は無い
                       平井 和正
「姉さんが……姉さんが……」
巨大なケースを破り さやかを解放すると
最初に上げた言葉
「……落ち着きな 
どうしたんだ」
ミドラがさやかの腕を捲り薬を投げる
「つ……」
「大丈夫 
変なのじゃあない
ただの鎮痛剤さ」
「桜井屋 が……
あの怪物が眠っている間に 私の様な調教途中の者を残し
人間玩具を すべて トラックに乗せ
連れていきました 何の為か
分かりませんが
今頃 どんな目に……」
とがミドラに抱き付いて
泣き出すさやか
「ん…………!
今日は……?
もしや……」
心に抱いた 考えの恐ろしさに
声を震わせるミドラ
「ど……どうしたのですか」
「数日前 町の噂で 十年以来 悪しき魂の
騒ぐ時期が近付いていると聞いた まさか……」
「その通りだ ……」
何処からともなく現れる黒い髪をたなびかせ現れる
一人の男
「あなたは?」
「俺か 和田に頼まれてここにきた」
「ふうん あんた生まれは」
「ここ……荒神区……」
微笑みを浮かべ 銃を納めるミドラ
「気兼ねはいらないよ
わたしもおんなじさ……」
ミドラの微笑みを軽く受け流すと
「……君の好意
ありがたく受け取ろう」
と口許に笑みを浮かべながら
会釈で返す 男
「で……
その 彼等の企みって何なのですの?」
「今夜 丑三つ時 
荒神区 傀儡、魔女会館にて
この街
始まって以来の魔王光臨祭が
行われる 私の思惑が
正しければ 奴等は 人間玩具を
生け贄として」
「やだっ……姉様は……」
「ふーん でやつらの狙いは……?」
「 うむ 和田の送った白い鳩に依れば
何かを得るつもりでいる
強大な何かを…… 」
ごおおお と巨大な風と共に 
揺らめく蝋燭
ミドラの顔を 薔薇をくわえてポーズを決めれば
どんな カメラマンさえも 仕事をほっぽって
夜のディナーの誘いをするだろう
そんな……
百万ドルの美貌を照らす
オレンジの光が陽炎の様に 揺らいだ
「なに?」
と叫ぶさやか……
一体の毛むくじゃらの怪物が
ゆっくりと首をひねり……彼等を見据えた……
「どうも 早い安い 便利安全
宗田宅急便です 和田さんの
言いつけで さらわれた 女を運び
にまいりました」

           さ……て どのような結末が待ち受けるやら  

                      マ・クベ

「早くしろ
こいつはNASAの宇宙計画より
金を掛けているんだ」
荒神区 傀儡の奇妙な景色
の中で最も突飛だといわれる
魔女会館 
伊達に魔女の名を冠する 建物では
無い…… この荒神の一か月に一度
起こる 霊感および魔術の渦
魔女会館で行われた ある実験の
失敗により 600もの魔女を犠牲にし
子宮をくいちぎって 現れた
魔王の子供
メルト・阿鼻叫喚とも呼ばれるのは
魔女達の断末魔が怨念と共に宿った証拠か
この渦が起るとき 猫は満月でも無いのに
唸り 街をうろつく ゾンビーや蝋で塗りかためられた死体が
涙をながし 
公安の施設……対魔人用の奥の手
バンパイア・アイスクリームでは
絶対零度で保管された美しき貴族たちが
自ら見た夢にうなされると言う 
また 街をうろつく怪物が 最も
巨大に ある物は最小になり
これは物の怪にかきらず
 小人や巨人さえも 生み出し
被害者を求め 街をうろつく
流石に メルト・ストリームは起ってはいないが
それの感覚に近い 妖気が充満する
この場所の
中央部 
 例の薬入り煙草を工場の前で
くねらせた男が従兄弟の
言葉に忌ま忌ましさを感じながら
キャンドルを祭壇に設置した
「はああ 俺も あの時バットトリップして
寝込んでなければ こんな目に」
「よいではないか 
おかげで あの正体不明の鳩の群に
襲われなかった からのう」
と白衣 銀髪の老人が煙草の男に
そう叫ぶ
近くにたたずむ でかい図体をした
例の煙草の相棒も老人に併せ
うなずく
「ちっ てめえも
このサイコ野郎の味方かよ
ん……
見ろでかぶつ ドクター 
 梅沢の旦那だ……」
そう指を指す先……
壇上へと 黒き 妖艶な髪を持った
農艶な体付きをした 女
顔はフードによって見えないが
それらに劣らない 艶っぽさがあると
男は想像し 女は予想する
そして梅沢と呼ばれた男
シルクハットにスリーピース
マント 総てが似合っているが 
やや 奇妙な顔つきが玉に傷か……
左がやけただれ 右が機械の男が
腕に 小さなステッキを脇に抱え
並んで 階段を上がっている 
「何か 話してやがるな 
桜井屋の野郎を殺して 
自分は小山の大将のつもりかよ
ったく 人事移動の多い職場だぜ
……ったく」
そんな ぼやきも聞こえぬ
祭壇の上 梅沢は目の前の
遥か北欧より召喚された
魔女フレイアと会話をしているのだろうか
梅宮が祭壇上からあせくせ働く
手下の姿をみて 驚愕と感嘆の声を上げた
「……すばらしい
流石は 北欧 スエーデン一の魔女
フレイア
このメルト・ストームの邪気
渦巻く 魔女会館では
並大抵の人間では 
激しい悪寒が神経を狂わせ
大量の冷や汗が脱水症状になるに
3秒……ミイラになるに 
5秒となる所を……
ここまで 押さえるとは……
さらに 巨大な水晶宮でこの場を包み
公安を初めとする 邪魔な奴等の
侵入を押さえる 完璧だ 
例のこの街……いや世界の優れた魔女を駆逐した事件
の後で これほどの力を温存した者が世界にいよう
とは……」
美しき黒いガウンの女が梅沢の言葉を聞いて
そっと 会釈をする
「お褒めを預かり光栄です
ところで……」
「報酬の話か…… 無論 そちらの言い分
どおり 総て宝石と金塊で20億
スイス銀行へ 振り込んだ」
「……その話ですが……一つ
私が真に望む物を付け加えたい」
「なんだ 言ってみろ……」
「それは 梅沢様の
 人間玩具を500ばかり……」
「……ほう 何故?」
「最近、生け贄の質が落ちまして
思う様に 高位の魔術が執り行なえない
……と」
「ふむ……」
「聞いた話によると 与芝……いえ
梅沢様の人間玩具は選りすぐった
それも 高潔の血を持ちし淑女だとか……
このフレイア いかに優れた魔術を極めようと
探す手間と言う物が
我が真理の探求を邪魔する
のでございます」
と指先で弧を描き 滑らかな
炎が大気を燃やす
「なるほどな……」
「我が 魔術研究所に投資すると
思って いえ 梅沢様がこのフレイアに
恵んでやったと思えば 損をした思いは
ないと……ぜひ……譲っては…… 」
「ふむ……500か……
半分どうだ……」
「250……なるほど
妥当……
では……」
とフレイアがガウンの中に手を入れ
ゆっくりと取り出す 水晶の瓶
「……」
「今宵は月が美しく……女神
の口紅は 闇に冴える 
赤き星の如く その手にした
水瓶から滴る 滴を待ち望む
ユニコーン と処女の子宮に
宿る 闇の中で うごめく 者よ」
そう 空を仰ぎ 
いくたあまたの蝙蝠を呼び起こす
「………
人間玩具250
たしかに……」
「……何が起こったのだ?」
「これは 中国は北京の
霊験道士……リー・サテリャンの
いえ……梅沢さま
西遊記と言う物をご存じでは……?」
「ふむ 知っておる」
「あの話に出てきた 金角 銀角と言う
鬼が持っていた 瓢箪を
 私が独自に研究し
作った物」
「なるほど……
人を閉じ込め 酒に変える
あの瓢箪を……
むっ……始まったか」
祭壇の中央におかれた 
玉座の周りを 紫の閃光が囲った
「準備は整いました
どうぞ お座りください」
と黒いローブを着た女が
梅宮にそう伝える
「うむ……
……! 貴様は……」
梅沢は目の前の女性をみて驚愕をした
黒いローブを脱いだその姿
誰であろう 
ワルサーP36を構え堂々とした態度の
その女は……
「あんた この玉座が何を意味するかは
知らないけど……死んでもらうよ」
ミドラだ 
両の手に握られた拳銃は
フレイアと梅沢を捕らえる
予想外の邂逅に驚く梅沢
「何故……ここに 水晶宮の守りは
如何なる 物も受け付けぬはず……
何処から侵入を……」
「上を見な……この玉座の発した
妖気がこの魔女会館をおおっている
……水晶宮だったけ?
をとかしているのさ 」
「むう……不覚……」
宙……ドームの様に
魔女会館を囲った 白き壁が
まるで フロンガスに拠って
無残にあなの開いた オゾン層の様に
一つ……星空が覗く穴が彼を見下ろした
「さて……とっとと地獄に落ち……」
ミドラが引き金が引く
その刹那
「……な……」
ミドラの鈍かりなき顔に
一瞬の動揺が走る
フレイアの指が 弧を描き
小さな水晶宮が現れ……弾丸を弾く
と同時に梅沢の姿が消えうせ
玉座にその姿があらわる
ミドラの勘がフレイアの魔術に
よって 梅沢が転移されたと分かって
3秒
巨大な体躯が包み込む
妖気を匂わせる 紫の煙と閃光を除け
その姿を表す
巨大で研ぎ澄まされたと形容するが正しい
牙 丸太の様な 腕 
長く様々な形の突起を持った尾
その姿は太古に滅んだ恐竜を連想
するにひさしい
怪物が巨大な咆哮を上げると
嵐が 渦が 彼の周りに渦巻いた
「キサマカ……ワタシヲ
ヨビダシタノハ
ナンニヨウダ」
巨大な体躯をゆるがせ
宙を浮く 怪物に
梅宮はこう告げる
「取引 生け贄500と引き換えに
私に 力を!」
「……」
梅宮の身体を光が包み込む
「おお……これが 
これが 」
梅宮の歓喜を横目に 
人間玩具を連れ去り
消えていく
「……ふはははは」
梅宮が手を空にかざす
と……メルトストーム
がこの魔女会館を襲った

「うう……苦しい」
ミドラが メルトストームの
毒気にやられ 床にへたり込む
「……苦しいか
楽になるぞ?……さあ
この玉座へこい……」
梅沢の目が妖しく光ると
憑かれたようにふらふらと
玉座にちかずく ミドラ
梅沢の手がミドラ 脳天を触る
手が光を帯び 強大な妖気が
ミドラの脳に送り込まれる
「ああ……あああ」
「くっ……ふっふ 
代々木 美佐子 俗称ミドラ
お前を虜にしてやったぞ…… 」
梅沢がそう ミドラに言うと
ジッパーを下ろして 
巨大な男性をミドラの目の前に垂らす
「ああ……」
目の前に垂らされた 肉の棒に
ほうずりをしはじめた
その熱い感触を味わうと
ミドラは口に入れた
強烈な舌使いが梅沢の脳天を走る
「どう?」
じゅるじゅると
淫らな音をたてている 口を外し 
梅沢に聞く
「結構だ」
「気持ちいい?」
「最高だ」
「よかった……」
もういちど 含んだ
かぼかぼと涎と粘液の音が
梅沢を更に興奮させる
「お前もみてるだけでな
く交わるがよい」
宙を浮くフレイアの周りを囲う
水晶宮に梅沢の伸びた手が巻き付く
悲鳴を上げる暇なく 
姿が見えなくなった

男の物を奉仕して感情が高ぶったのか
ミドラはピーコートを脱ぎ
ブラウスのボタンを外しはじめた
日焼けをした 
小麦の色の肩が見える 食い込んだ金の腕輪がその淫靡さを
さらに引き出す
小振りだが熟れた肉付のいい弾力性がある
乳房がブラウスから落ちる
含んだ亀頭を舌の上で転がすと
おもいっきり 左右に頭を揺らす
快感が根の根元を揺るがす
「おいしい
最高
あなたの
熱くて堅くて」
とミドラは梅沢にこう喘いだ
「だしてもいいのよ…
ほしいの もっと美味しいのが」
「では……」
ミドラの口内を白い熱い稲妻が走る
「んんん……ん」
つつ……つと糸を引く
粘液を指で拭い嘗める
「おお……何と 美しく
そして 淫らな ……」
スペルマを飲み干し 
妖艶な夜魔の微笑みを投げる 
ミドラが梅宮にこんな淫らな台詞を
投げる
「バックでお願い
みて このおまんこ
上の皺の拠り加減
丁度いいでしょう
前の男も好きだったの
バックが 
だから ここが発達してるの
あなたにもあじあわせたいわ」
せり出す 尻を見上げ 梅宮が
淫らな液体が
あふれだす肉壺にペニスを突っ込む
「ああ……もっと 嘗めて
耳……私の快感が高まる場所
ピアスの所……ああ」
耳朶が梅宮の口に吸い込まれる
「ああん ああん ああ」
極度の快感を受け入れたミドラは
余りの重さにその役割を失った
秤の様に 倒れる
顔は恍惚そのもの さらに襲う
梅沢の舌を堪能する
「むう……こちらも味わうとするか……」
梅沢は指に絡めた水晶宮を割って
魔術師を取り出す
「ん……あっ はあ」
ローブを脱がす
透き通るような白い肌
熟れて巨大な乳房がシミーズから垂れる
フードから現れる まるで
月の光にさらされた
ギリシアの彫刻とでも言うべき
ミステリアス プラス 艶やかな顔
濃く前に垂れた淫らな黒髪と
書道家が引いた様な長く露の様にしなやか
な眉がそれにまるでチーズとトマトの
様に見事な調和を見せ
さらに梅宮の食指を揺さぶる
大きく宇宙を見出だす様な目も
赤く まるで血を滴らせたような
真紅の紅 逞しく 整った鼻
うまそうと男に言わせる
魅力を秘めている
食べてみたい 人食い鬼で無くとも
そう想像させる 彼女の顔
だから フードで隠すのか?

北欧の魔術師が梅沢に
陰部を愛撫され 喘いだ
「ん……ああ……ああ」
「どうだ……もっと良くしてやろうか」
その台詞が言い終わらぬ内に
梅宮の影が立体になり
もう一人の梅宮が現れる
牙 けだらけの容貌
黒い山羊
魔王から力を受けた彼に不可能は
もはや……ない
「ああ……なんで 私の
趣味を……だ……だめ
いっちゃう」
黒い山羊が フレイアの滑らかな
下腹を抱え 倒れそうになる
彼女を持ち上げる
「ああ…思い出すわ
 250年前…ヨハン・シュトラウツの
奏でる バイオリンの音
あのドイツのワルパギスの夜を 
メフィストの腕に倒れた
あの 一時を……」
黒い山羊がフレイアの言葉を聞き驚く
「おどろいた……わたしね
本当の年は500と40
5世紀に渡って魔女をやってるの
いろいろな事があったわ
ヨーロッパの魔女狩りが盛んな時
教会の男に監禁されて
3ヶ月 口と下の口に注がれる
精液を飲み干し
それだけで
生きてきたこともあったの
そう 私のお腹には 3500人もの
男の精液がたまってるの
あなたのエキスも それにくわえさせて」
と黒山羊のペニスを口にほうばると
絶妙な舌使いで
黒山羊を圧倒する
下腹に梅沢の手が当たる
顎をカクンと倒し されるがままになる
フレイア
「ああ……これよ……これこそ私の
求めていた
夜宴 もっと 何度も注いで」
横にいる バックで攻められている
ミドラの声を聞きながら
目が微笑みを浮かべながら
呪祖の様な 魔女の声
腟内がピクピクと痙攣し ぐっとさがってきた
子宮口が黒山羊の亀頭を吸い付き
精液を一滴たりとも 残さず飲み込む
欲情に駆られたテラテラと黒光りする
熱い黒山羊のものが
子宮をつつく
揺れ動く 乳房と白く 女神の横顔の様な 
美しい
下腹は同姓のミドラさえも 魅了する
 思わず固唾を飲むミドラ
流し目でフレイアがミドラの方を向き
こう語る
「楽しみましょう 
背徳という物を……」
熱く 湯上がりの様にほてった身体を
揺らしながら 二人の叫び声とともに
この街 荒神は憂鬱そうに闇に傾いた




             第一部 完



















   

「……おい…くそっ
こいつもか……」
薬入り煙草の男が既に
生き絶え ミイラ化している 
部下の頭を蹴った
「……」
梅沢の起こした
妖気にさいなまれた 
哀れな 被害者は ドクターEと
彼とその相棒を残し 
白骨もしくは 枯れる寸前の
ミイラだけ……
「おい ドクター何が起こった」
「メルト・ストームじゃな
これは 」
銀縁の眼鏡の縁を握り ゆっくりと
周囲の空気を観察する
白衣の男
「なんで おれらは 平気なんだ
ドクター」
「……

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