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2017年1月 9日 (月)

*56起源は宇宙世紀0040 2月
酒場では一つの噂が流れていた
マスターフォーの死亡説と
そろって、黄金のS&Wの拳銃
を持つ男が10人
賞金かせぎ太田を追跡していると言う事
その噂はどこから流れてきたのか
知る者はいなかった
 1
サウスストームに闇と夜の冷気
が流れる
一人の男がその闇を裂いてにげ回る
その男とは
ご存知 賞金かせぎ 太田である
だがさすがの太田も分が悪い様である
彼は 何に にげているのか……
十字路を抜ける
銃口が太田の目に入る
北に4 東に3 南に3 西に3
グレーのコート……
「ちい 袋の鼠かい」
大田が悪態を垂れる
「太田!」
「我ら影の軍隊をなめるなよ!」
「マスターフォーを殺した罪その身で償うがよい」
銃口が太田の方を向く
太田は口煙草をペッと投げ捨てると
両の手を上げ影の軍隊を向く
「物騒な奴等だな……」
「黙れ!」
十人がそろって声を上げ
太田を件制する
まるでその目は獲物を追う
荒野の狼と比喩すればいいだろうか
「ふん てめえら何か勘違いしているんじゃねえか
俺は、マスターフォーを殺そうなんて
これっぽち……もかんがえてねえよ」
「嘘をつけ!」
「嘘をつくな!」
「我々はマスターフォーが最後にあったのが
貴様と言う事を知っている」
引き金が引かれる……主人公はこのまま彼等に殺されて
しまうのか……
「ふん これを見てから引き金を引きな」
太田が投げてよこす、一枚の紙切れ
影の軍隊の一人が銃を納め紙切れに目を通す
「むうう……」
「あんたら勘違いをしていたとわかるだろ」
「ええい……標的変更 『STOP28』を追う」
影の軍隊は向きを変え新たな追跡を始めた
「おいおい せっかちな奴等だな それより 勘違いした
んだろ何か言う事はないのか……」
と太田が叫ぶ……
しかし目の前にあるのは
ただ夜風が流れるだけ
「……変な奴等だ……」
   2
『ラ・ピュセル』それは乙女を意味するフランス語
『STOP28』はストームの東
かって まだこの大地が開拓の頃
ガンマン達が、雌雄を決する為の
決闘の場として使われた
『ならず者の処刑場』
数々の猛者がこの地で拳銃を片手に
大地を地で染めた
そんな いわくつきの死霊が轟くこの場所に
彼等は待っていた……
「……遅い……」
しびれを切らしたステルス・ナイトが唸る
「遅すぎるぞ 奴め……何を油売ってやがる」
その隣 中世の鎧を連想させる
流れる様な……華麗な……そう例えるならば
フランスの英雄ジャンヌ・ダルクがその華奢な肉体を守った鎧
強化防護服に身を包んだ
一人の女が唸るステルスナイトを制す
「あせるな!」 
「しかし……ラピュセル様……」
「黙れ……奴は、必ずやこの戦場に赴くであろう……
噂どおりの人間ならば……」
突然 十人の声がSTPO28達に向かう
「STOP28!」
「我ら、影の軍隊を舐めるなよ!」
「貴様達がマスターフォーを監禁しているのは知っている」
「渡せ……さもなくは死か 即答せよ!」
ラピュセルは十人の問いを答える
「ふん……貴様達が来たのか……
太田の差し金か……」
「否……我らはただ任務(『マスターフォー』を救い出す)
を実行しているだけ」
「ふん……
奴の死体をこいつらに投げろ」
一袋のずたぶくろが投げられる
赤い血が滴り落ちているのが理解る
「貴様……ゆるさん!」
灰色のコートが風に揺れる
踏み込み……かまえる黄金銃
放たれる弾丸
だが 弾丸に倒れたのは数人
弾よりも少ない……
「なに……?」
私はここだ!」
空から声がする
大きく広げた羽の様な
ヴァーニア(バーナーロケット推進ノズルのこと)
ラピュセルの滞空兵器
STOPの兵ならばそれぞれが持つ標準装備
により空を飛び、弾を避けたのだ
「これでもくらえ!」
少なき旋回
構える……長槍
地にいや影の軍隊に向かい
低空突撃を仕掛ける
まさにそれはバタフライの舞い
美しい攻撃……
影の軍隊の一人が向く上空
「……fvajjavj:afv」
巨大な悲鳴と共に倒れる
影の軍隊の灰色のコート
「対戦闘能力A級
対要塞型特殊戦略 始動……」
コートが地面に落ちる
地に潜ったのか?煙となり天に上ったのか?
否……彼等はコートを引きやぶった
メタリックなボディ、なんと……彼等はNT
だったのだ
それぞれのNT達は体を変形させ
一点に集まった
光とともに
そこに現れる一つの巨人
全長14メートル
対要塞型モビルスーツ
機動兵器『ブランチ』が合体を完了させ
『STOP28』の目の前に現れた……
     3
落とされていく『STOP28』の面々
胸より放たれる機関銃
巨大な手が握り締めたビームライフル
それぞれの力はSTOPの持つ技など通用しない
ビルを一撃で破壊する機動力……量産のヴァーニアなど蠅も同然
逃げ惑う『STOP28』を握りつぶす
「このままでは……わが『STOP28』は……壊滅です」
ラピュセルが機動兵器を睨むと構える
「こい……ステルス・ナイト」
「はっ!」
「いくぞ!」
2つの流星がブランチの胸に向かい 突撃していく
ステルスナイトが機関砲を狙い撃ちすると
まさに神業、ラピュセルがビームを避け長槍を投げる
巨人の胸に突き刺された
長槍が爆破する
上がる歓声
「ふん……手間取らせやがって」
とステルスナイトがつぶやいた時
周囲一キロを包み込む爆発がおこった
ブランチの自爆装置が作動したのだ……
         2












































































*55

『南国の夢を見る熊』  
 虐げられた……後の一服は旨い
そう、サウスストーム……の酒場『バロン』で、
天井を蠢く紫煙をみながら
大沢亨はおもった
「あんた これでも吸いなよ」
と手渡された
一本の葉っぱのたば
においは米を作る畑の乾いたにおい
いかついまるで図鑑のゴリラを連想させる
口にほうばるとスーっとした刺す
背中に冷たい物が垂れる
というか、背中が肉体で無い感覚をさせる
それから、感動に似た
煙草のクールを何十本も吸った様な
頭をパーっと明るく照らす
そして目に刺さる様な
球場のライトといえばいいか
光 色が飛び込んでくる
特に ミドリ 黄色が光をスッポットライト
を当てた点を集め更に濃くした様な
鮮やかさを発した
赤は白や黄色に点滅する様に……  
ボードレールが『美しい 天国のガラスは
無いのか ああ 綺麗な硝子 綺麗な硝子』
と怒鳴ったのもうなずける
足をばたつかせたくなる
遠くの景色が陽炎の様にゆらゆらしはじめ
頭のなかで
『まわせ まわせ (ぶっ飛ばそう)
やぁぁぁすぃぃぃ さけ 飲む程
俺は お・ち・た・の・か
この一服
さいこおおおう』
と聞こえる
ふらりと入った酒場
でこんな歌を聞きながら我に返った
ト・ラン・ペットが・響くよ『ブ・ロロロロ』こ・ん・な所には『タン・タララララ』
こんな・所・には・もういられない……
と……酒場の歌手の歌声が聞こえる
『俺は、何故こんな目に遭わなければいけないのか……』
そうゆっくりと
怒りと気が狂いそうな程の
頭の……クラクラする空気を振りほどきながら……そう例えるならば…
積み上げられたブロックではなく
崩れちらばったレンガの様な
大沢は氷ついた思考を動かせる……
宇宙世紀0040年
酒場バロンは 酒場特有の……
ならず者の物笑い……や金と薬のやり取り
博徒の気前のいい賭博の声は聞こえない
あるのは……既に生きる意欲を失った
人生の脱落者が吐きだす溜め息
そして、なけなしの自分すらも
踏み付けにされた……
者の吐きだす怨念……あきらめ……
自分達の大地を追い出された
先住民も見せないであろう
陰鬱な影を落とした横顔……
若き死への誘惑……
それら、澱んだ空気のみ……が
支配……する……
街のアウトサイダー達や
この街に生まれた者ならば
必ずこういうだろう
「そうっとしておいてやれ」
と近寄らない特殊な……場所……        
「大沢のアニキじゃないすか
豚箱からでてきたんすね」
そう……古い友が声を掛けた
意外な人間との邂逅……
少々と惑いの色を隠せない……
のが普通だが……
「お前は……『騙し屋』のフーか奇遇だな
 こんな所で……どうした」
今の大沢には物怖じをする程の
精神的な余裕は無い
「恋人に……へっ…俺が悪いんすけどね」
「そうか……
ところで
今の俺をどう思う」
草の先端から、立ち上ぼる煙……
深い灰色が水に絵の具を落とすように
広がり色を失い空気と同化する
「あの仕事を失敗して指切りにならなかった
だけでめっけもんじゃねえかって……ね
札付きなんざたいしたことねえすよ」
「だがなくしたものが多すぎる」
「なくしたんなら……作ればいい」
一人……低い声が割り込む
「……誰だ」
大沢の目に一人の男が映る
灰色のコート
灰色のハンチング・キャップ
「君に話がある……済まぬが『騙し屋』君
君には……向こうにいって貰おう」
……彼の目にはこの……
大沢という人間をどのように映すのか……
「ラム・バーモンを一本
俺はあんたが前に居た……
サウス・レットロウの
『影の軍隊』の一人さ……
そしてあんたに惚れ込んだ男だ」
「俺は……昔の事は執着しない質でな
賞金稼ぎを雇うなら
俺をほって……探したほうがいいぜ……」
大沢は男にヤニ混じりの唾と掃き捨てると
せせら笑う様にそう言った
「『南国の夢を見る熊』が動きだしたのを
知っているか」
「『S/T/P/O/28』もだ
奴等の裏にはシャープマーダーが付いてやがる
サウスストームの街は穴が空いた」
驚愕と戦慄そして……大沢の目に
「シャープマーダーだと……?
奴が息を……
吹き返したのか
今度は
誰がシャープマーダーを継いだんだ」
跳ねる様なピアノが店の中を響く
「そこは……よく理解からんが
あんたしか奴を倒せない
皆そう言う
食らい付いたら
闇に葬り去るまで戦うあんただ
このサウス・ストームの街に開いた
穴を埋めてほしい」
男はラムバーモンを口につける
「………そうか 奴等……
『南国の夢を見る熊』……
『S/T/P/O……
面白い……
お前……
奴を倒す為に手を貸してくれる
んだな」
「無論……おなじ……商売の者同士
この世界は一人倒れたら……皆で
手を出し助けてやる……
それが常識だ……
あんたを……
この酒場で死なせる……には……
いかない」
酒場の重い扉が開く
冷たい冷気が店内を駆け巡る
一人の賞金稼ぎが戦場へと赴く
片手に銃
心にトランペットを響かせながら
2 
ビート・ストリート
サウス・ストームのドル箱
アナログからデジタルの奏でるシンフォニーまで
世界各国のありとあらゆる
レコ屋……楽器……クラブ……そして……
バンドやDJたちが集まる
ある者は心を癒す為……
ある者は楽器を奏で
音楽という羽毛で包み込む為
やさしさ
そんな思いが具象化した街
そこの一つのクラブ『ヒップポケット』で
あるラップ・グループが客を沸かせていた
「YOチェックリサーチ
DJランカスター・オン・ザ・セット
MCハードコア・イン・ナ・ハウス・ショー
イエエ」
マイクマスターの掛け声と共に
一人の男がマイクを片手にステージを上がる
強化防護服に身を包み……
回りには4・5人の男達
DJの肥えたビートが指先から迸る
「ヘーイ ヨウ キング・レペゼン・ナ・ハウスショー
盛り上がってるか・盛り上がっている奴は声だせよ
SEY/HOO」
「皆さん手を上げていきましょう」
「手えあげろ! 手えあげろ!」
「オラオラ安い酒のんで
酔ってんじゃねえぞ……いくぜ
イエエ『ははは いいぞー』
 まずは見せます俺の手の内
チャカMC達がにげだすよな手口」
回りを囲う男達が拳を
歌う……一人の男に飛ばす
がダックでかわすと蹴りをお返しにぶつけた
男がふっ飛ばされる
「くらわす正に一撃必殺
軽い会釈で始める挨拶」
軽い会釈をすると回りを囲う
奴を一人ずつ丁寧に掴み掛かる
「てめえらがいつも破る法律も!
くそみてえなワイロ好きなポリ公も!
俺を 誰にも止められない
やめられない
ヤンチャなお前らがいるからさ
マザー ファッカー
ぶちかまそう 『壁に書かれた文字の様に』
やっちまおう
俺らは無敵のアウトサイダー」
回りを囲う男がいなくなると
大歓声が上がる
「男気 見せてやるぜ
文句ある奴は土俵にあがれ」
二、三人の男がステージに上がる
一人は黒眼鏡……気質では無いのが分かる
「おらみておけ」
黒眼鏡を男の顔から掴むと
地面に投げつけ……踏みつぶした
その後……
彼は無傷でステージをおりた
クラブのVIP・ルーム
大沢とハンチングキャプの男は
例の男を待っていた 
「……デモテープですか?」 
大沢は男を上から下までゆっくりと眺めた
声の気迫 いわば言霊がこの男を作ったのではないだろうかと思わせる
鋭い…そんな感じのする男だと
大沢は感じた  
「いや……そうではない……
俺を忘れたとはいわせねえぞ
MCハードコア
昔の名前で呼ぼうかマイクファイター……
本名 布令・武
俺だよ……昔……
お前の世話をしてやった
マスターフォーだ」
「……マスターフォー……
マっさん
……久し振りです
その後どうですか……
あ……このあと遊びに行きませんか」
「うむいいな」
マスターフォーの口許がほころぶ
「あ……俺そこそこ収入も増えてきたんで
ちょっと高めの店にも顔をだせるんですよ
どうですか……
へへへ……
マっさん好みの
若い娘そろってるんですよ」 
「ふふふ 嬉しいなお前も俺と対等に……」
「おっおい」
と大沢が肘でマスターフォーを制す
「あっ……と
君の好意は嬉しいが
一つ聞いてほしい事がある
実は……」
最初は笑顔のラッパーだが
話を聞くうちに顔色が変わる
「はあ?…『南国を夢見る熊』をつぶす?
……から手を貸してほしい……
じょ……冗談でしょう」
「いや……俺は本気だ」
「そりゃあ……奴等をよく思わない
奴も多いし…俺もその一人ですがね……」
ドガァ
サバイバル・ナイフがテーブルの上につきささる
つきささったナイフの先……握り締める
ナイフの柄
DJランカスターの怒りの目が大沢達を向く
「バカヤロウ……テメエら
俺の相棒を……
あの頃に戻そうっていうのか……」
「おっ……おい……」
「こいつは
ラッパーという 
今の業で満足しているんだ
こいつの歌で幾人の人間が
心を癒されたか……
それに……」
「……分かった……言うな……
……俺が悪かった……
いい友達を持ったな」
マスターフォーが立ち上がった
ビートストリートの喫茶店『ハードロック』
DJランカスターは煙草に火をつけると
ケムリを飲みこみ
吐いた
「俺は……マスターフォー
奴のことは知っている……」
DJランカスターが睨む
「俺の相棒の世話をした事もな
だが恩を返すつもりならよした方がいい
そう……だろ」
MCハードコアはちょっと思案すると
言葉を返答す
「それは分かっている……
お前が言う事は確かに正しい
だがな……俺はあの時……アマチャンだった
そしてな ここに来て自分を磨く為
日々精進してきたんだ
今 それの成果が分かる時が来た
んじゃないかってね
だって そうだろ今日の俺の
ライブを見ただろ
あんなマイクファイトを繰り出せる
のは……俺だけしかいない
成長した俺を見て貰っても……ましてや
マスターフォーの助けになるなら…
なおさらね
こんな事……言うのはさ……俺
本当は嬉しいんだ本当に尊敬できる
人に久し振りに会えて……」
DJランカスターは天井を見上げる
ともう一度相棒の目を見た
「そうか……無理に引き止められたんじゃないのか……
そうか……
好きにしろ……」
「ん……お前いいのか……」
「ああお前の考え確かに分かるぜ
それに俺のよく知っている
お前の性格だ……止めてもいく……だろ
だが……これだけは忘れるなよ
背負っている物……の事を 
ここにお前がいる
そして……お前を必要としている人間がいる
なにも俺だけじゃない
お前はビートストリートの看板の一人だ……
生きて帰ってこいよ」
「ああ それは保証する……」
闇の中に消えていく友を眺め
DJランカスターは溜め息をついた
「ばかなやつだ……ふふふ
だが……それもいい……かも……な」
口に一口コーヒー注ぐと
時計を見た
まだ夜は始まったばかり……
シャープマーダー
暗い闇に包まれたビルの谷間
猫が路地裏に逃げ込む
それは幾人かの男がガヤガヤと
通って行った為か
それともネオンの光が眩しい為か……
カジノ『フルハウス』
その名の通り
ありとあらゆる娯楽がある
ポーカー……バカラ……
スロット……例えて言うならば
王の殿堂
そこに一人の男が回る
絵柄を横目にタバコを置いた……
「ふん でねえな」
男の名はファンリル
南国を夢見る熊のメンバーの一人だ
『どうもいらっしゃいませ
わてがこのカジノを案内をさせていただきます……AKINNDO23でございます
どもよろしゅうにさて当カジノに……』
とAI(人口頭脳) の声が聞こえると一人の男が
ファンリルの横に立った
「おい……こんな所で油売って……」
『あのお客はんけんかごとは外で……』
「ええ……ああ いま大事な事しゃべってんだプログラムは黙ってろ」
一人の男……
目付き……鋭く
 心に刃……を秘めた……その男
そんな彼だから出せるドスの利いた
声を上げた
『お客はん 入場料……を』
「うるせえ だまらねえとミカジメ料を上げるぞ」
とマイクに怒鳴りつける
『ミ……ミカジメ料…
カチャ…これは我が部下が失礼を
私は当カジノの支配人を勤めさせていただきますMAS44です
えー裏ロムの場所ですが……』 
「うるさいといってるのが分からんのか」
銃口がAIを貫く
「シャー……シャープ
テメエ……どうしてここを 」
スロットの前の男の顔に
驚愕の色が混じる
「ファンリル……どうした
ええ……テメエの持ち場は
マリファナとアンフェタミンを売りさばく
手下どもをまとめるんじゃなかった
のか」
「俺がルールを作るって事を忘れた訳じゃ
ねえだろう」
コッコとスロットの止まった
絵柄を指先で叩く
「ああ…… 」
おじけづくファンリル
「けっ 度胸もねえ
これだからつかえねえ……」
上目づかいで小馬鹿にするように
ファンリルをたしなめる
「………いってくれるじゃねえか……」
「なんだよ」
「俺は薬を売る為にあんたの下にいる
訳じゃねえんだ
そこんとこ分かってるか……」
鋭い剣幕がシャープマーダーを襲う
どうでるのか……
「ふん……確かにおめえは戦力になる
『南国を夢見る熊』のNO1の腕だと
俺が太鼓判を押してやらあ
だがな……それも今となっちゃ
昔の話……デザートアサシンとシャドーガンナーそれから『HOT・K・N・A』の野郎どもがいなくなった 今 
手出ししてくる輩がいねえ
わかるだろ?ドンパチやるのは『S/T/OP28』の奴等に任せりゃいいんだよ」
ファンリルはシャープマーダーを哀れむような目で見るとあきらめた様に呟いた
「あんた変わったな……
権力……が人を変えたのか……」
「ふん……いいか
明日までに金をもってこい」
シャープマーダーがその場を立ち去ると
7番目のスロットが止まった
不揃いの絵柄……
「ルールは俺が作るか……」
ファンリルはシャープマーダーの台詞
を鸚鵡返しに言うと……自分ののこった
箱の中にある
のコインを見た…数はそう多くない……
「何をいらだっているんだ……俺らしくもない……」
そう……言うとファンリルは残ったコインをスロットに入れ
レバーを引いた……
絵柄が……回りだした……
なにかを暗示するように……
メカニック・デザイナー
車がイーストストームの高速道路を抜ける
時は2時を回る頃だろうか
「どこに行くんだ……」
大沢はマスターフォーの顔をのぞきこんだ
「ジャンク屋に行く」
「ジャンク屋……?
なんでですか……」
MCハードコアがマスターフォーに聞くと
言葉を返す
「ああ……用意は周到に……と思ってな」
大電気街……バルバロッサ
アクセット通りに面したその場所を抜けると
一つの巨大な露店市に出る
「ここだ……この奥に俺の馴染みの店がある……ついてこい」
そこ……落ちぶれたメカニックデザイナーや
旧時代の機械から見た事もないような
銃機まで……露店の店先に置かれている
電気溶接の光、ステンレス版を切る音
曲げる音
マスターフォーは少し歩くと面白いものを見つけた………
「これは」
「どうしたんです」
MCハードコアがマスターフォーにといただす
「兵器には一種、緊張感が
置物には楽しむ為には愛想が必要だと
昔ある技術者が言った…………
久し振りだな マスターフォー どうだい 
きにったかい」
と低い声がマスターフォーに向けられる
「あなたは」
と大沢が聞く
「あ……おれかい……このジャンク屋『ルーンナイト』の店主……だ」
「これは……いいな」
「気にいったかい
これは俺の自信作だよ」
目の前に置かれた強化防護服を見た
「もちろん無料さ
でよ ここ……が苦労したんだぜ 」
「あ……説明は後で聴こう
シャープ・マーダーをこれで倒せるんだろうな」
「もちろん こいつには奴の攻撃に対する
全てのパターンをいれたんだぜ」
「ふ…… おもしれえ」
「しかしいいんですか三人分も
無料で………」
マイクファイターが聞く
「俺らは『南国の夢を見る熊』
の野郎のおかげで脅されて
安く買いたたかれる
んだ
ここの 技術者は皆
奴らがだいっきらいなんだ
これは俺だけじゃない
ここの 全ての技術者からの贈り者だと思ってくれ 」
「すまねえ」
「いいってことよ、な 俺ら友達だろ」
「あ……ああ そうだよ」





*100
ここはストームの最前線
抗争の最後の地
ここを破ればストームの犯罪組織は
全て『南国の夢を見る熊』に吸収される
このまま……彼に最強の名を預けたままなのか
「シャープ・マーダー 
ここがテメエの死に場所だ」
銃剣に寄る一撃
かわす
「ふん あまいな
その程度の攻撃」
構える銃
軽い特殊な材質で作られた 
銃は一振りさせるのも速い
「うぐああ」
突然相手が倒れた
なにがおこったのか……触らずして相手を倒す技とは?
彼を最強の名を冠している
のは
銃器……組織……スキル……それ以外の奥の手があるようだ
「この程度か
もっと骨のある奴はいないのか」
「その言葉……俺がかなえてやる」
一人の鋼色の強化防護服をみにまとった
男が現れる
「……貴様は 大田
馬鹿な 貴様は……」
「いい事を教えてやろう……
テメエの組織は壊滅した……」
「けっ なにいってやがる
……なに!」
シャープマーダーに一撃が襲う
よける……構える
「……これでもくらいな」
シャープ・マーダーのボディが光りに包まれた
眩しい、いや電光石火と言う方が正しい
この光を測定すれば測定器の針が
最大まで動きぶっこわれるであろう  
に目をやられたのだろう
シャープ・マーダーは太田が倒れる姿を
頭の中で思い描き
悦楽に浸る
倒れたのはシャープ・マーダーの方
何故?
「ふん……小細工にたより過ぎたのが
テメエの敗因さ」
そう言い残すと
太田はそのばを離れた
シャープマーダーは断末魔の叫びを上げる
「いい気になるな 大沢……
俺が死んだところで
てめえなんざ俺の手下にやられるのが……おおおおちいいだああ ファ……ファンリル
て……てめえに華をもたせてやるぜ……」
そのの頃 カジノ『フルハウス』では
異例の大洪水が起こっていた
「AKINNDO23 これはいったい……いったいなにがおこったんだ」
マスターホストコンピューターのMAS44が声にならない悲鳴を上げる
「し……支配人……わかりまへん 
わてはなんにもしりまへん……
ただわては首やねえ……」
スロットがいかれたのかそれとも
なんらのバグだろうか 
シャープマーダーの組織『南国を夢見る熊』の資金源……であるスロットマシーンの口から 膨大なコインが流れ始めていた
狂喜となって コインを集める客
ガッチャンと音をたて
封鎖される引替え口
この日の彼等の損害は膨大かつ取り返しのつかないものとなった
金を失った組織に強力な力はない
「は……破産だ……」
次に組織のヘッドとなるファンリルが
マスターホストコンピューターの弾き出した被害総額を見て目を剥く
彼等を統べる物 金
彼等を統べる者 強力なリーダー
二つを失った『南国を夢見る熊』
は解散を余儀なくされるのであった
シープマーダーの渡した華……
それは徒花となってファンリルの目の前で
寂しく はかなく散っていった……
酒場『バロン』のカウンター 
3人の男がジョッキにビールをついで
祝杯を上げている
「しかし なんで目が潰れなかったん
ですか」
とMCハードコアが聞く
大田が口を開く
「ああ それはな この強化防護服は……」
「おっと 俺が説明してやるよ」
とルーンナイトの店主
「この部分だよ これは作るのが大変だった
目の部分は実はサングラスに切り替わる様にできているんだけどね……
ふつうに切り換えてたら
あれだ 間に合わなくなるだろ
何時 光が襲ってくるか
わかんねえもんな
だけどよ、これには太陽電池が埋め込まれているんだ」
「あっ……そうか」
「そう 自動的に切り替わるんだな
これが
光を反応して」
「考えたもんですね
マスターフォー遅いですねえ」
「いいじゃねえか 飲もうぜ」
マスターフォーは最後までこなかった……
まさか
マスターフォーを巡り
このストームに新たな戦いの火蓋がきられるとは祝杯を上げる
太田には……
知るよしもなかった……
煙草の先端から、立ち上ぼる煙……
「ふむ……君に話がある……済まぬが『騙し屋』君君には……向こうにいって貰おう」
「ふむむ……そこは……よく理解からんが
「う……ぼられたんかいな」
「ふん……おい……
こんな所で油売って……」
あんさん……どないしてここを」
「ふん……ファンリル……どうした
アンフェタミンを売りさばく
「………あんさんすきなように喋りはって……」
「ワテは薬を売る為にあんさんの下にいる
訳やないんやで
そこんとこ分かっまっか……」
「あんさん人が変わりはったなあ……
権力……が人を変えたんやなあ……」
「何をいらだっているんや……わてらしくもない……」
きにった……だろ!」
「あ……おれかい……このジャンク屋『ルーンナイト』の店主……
んで『影の軍隊』の最後のメカニックだ
まあ……いちゃあ……何だがマスターフォーのマブダチそう……だろ!」
「ああ……まあな……しかし……
これは……いいな」
「そう……だろ!
気にいった…だろ
目の前に広がる メカを叩く
「あんたらが『南国のユメを見る熊』を
ぶっつぶす…人達だろ!」
「えあ……そうです」
とMCハードコアがいう
「ははは……さすが マスターフォーに
認められただけあんな」
ヨーロッパにラグナロクという言葉がある
北欧に伝わる アイスランドサガは
全ての神や神話に登場する全ての物 を巻き込んだ
世界の破滅が訪れる 
それは 最高神オーディンであろうと 破滅は訪れる
神話が人を表すのならば あえて 終末を描くのが筋ではないだろうか
死はここに訪れて 
逆説的に 子宮にやどる胎児をたどれば なにもないように
この話後には ただ無のみが……宿る 
ヒューマン・タンク/T-H 前大戦で考案された 戦車を想定した
完全強化防護服プラン 極度の温度差がある場所やガスが充満している場所などの戦闘を想定して作られている 
ストーム内で生産された訳ではなく 北のストガリア連邦で作られた
外装は 西洋郵便ポストや潜水服を連想させる完全な 機体に乗り込むタイプ
非力な女性でも 強力な力をだしきる事ができる 
ホバー走行の為大柄な外見に似合わず 機動力が高い 
劇中は オスカー が乗り込んだ
武器は ガス パンチと ハンドガン
ちなみに伝説の紙芝居 黄金バットでも人間タンクと言うのがあるが
すみません パクリました
ヴィヴィアン 足部が完全なタイヤ走行で 見る物は 車椅子を連想させる
武器はミニ サブマシンガン(MP系)
レッドカトレア 高起動のエクレア・モデルを完全改装したタイプで
アイアン・カンタータ 『南国の夢を見る熊』  
えー これは これは シャープマーダー様
裏ロムの場所ですが……』 








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